■こたえたひと:金沢学芸員(2000/12/23, 発言番号:663)
Re[1]: 昆虫の走光性についての質問
キーワード:夜行性、月、飛翔方向
蛾などの昆虫の多くの種類は夜行性で、日没時から約2時間後に活動が活発になり、飛翔します。そういう昆虫が、飛翔するときの方向を定めるために、月などから来る光と自分の向きを一定の角度に保つようにするわけです。しかし、人工の点光源では、一定の角度を保って飛ぶとその光源に集まってしまうというのが最近の説です。
ということで、そのような走光性のある昆虫は、太陽が出ているときには、ほとんど活動していませんし、太陽からの光は点光源ではありませんから、太陽に集まることはないんです。以上の説明でわかっていただけるでしょうか。走光性の存在も上の説明でわかっていただけるはずです。
なぜ夜行性の昆虫が存在するかは、多分捕食者である鳥に夜行性のものが少ないからでしょう。コウモリはいますが・・・。