既存の岩石が,温度・圧力が変わって固体のままで組織や鉱物の組み合わせが変化してできるのが変成岩です.温度・圧力の変化する原因によって,接触(熱)変成岩,広域変成岩,動力変成岩,衝撃変成岩に区分できます.
接触(熱)変成岩は,地下からのマグマの上昇によってその周囲の岩石の温度を上げることでできるもので,石灰岩が熱を受けてできる大理石(晶質石灰岩)とホルンフェルスがあります.
広域変成岩は,日本列島やヒマラヤ山脈のように激しい地殻変動を受けている地域の地下深く(数km〜数十km)で〜数百℃の温度条件に安定な鉱物の組み合わせに変化した岩石です.強い圧力も受けるために,きれいな褶曲構造や縞模様が目立ちます.
動力変成岩は大規模な断層運動によって組織が破壊されてできた岩石で,変形岩とよばれることもあります.断層に沿った幅の狭い地域に帯状にできます.地下深くでできた場合は破壊されるだけではなくて同時に新しい結晶が成長することがわかっていて,マイロナイトとよばれています.
衝撃変成岩は,隕石の衝突によって落下地点に異常に高い圧力と衝撃がかかることでできます.
図6:結晶片岩の偏光顕微鏡写真
(横幅約4mm)鉱物の伸びがわかりやすいように鋭敏検板で着色してある.
|
|