ナラの仲間としてはカシワに次ぐ大型の葉を持つ落葉高木。大阪周辺では山野の沢沿いでよく見られる。中国地方では地域によってはかなり普通にみられる。本州、四国、九州から朝鮮半島、台湾、中国、インドシナからヒマラヤにかけて分布する。コナラに比べ、枝が太くて分枝も少ないため樹形は荒々しい印象を受ける。葉の裏面の星状毛の少ないものをアオナラガシワという。カシワとは葉柄の有無、鋸歯、葉の毛などで区別できる。[花]は4月下旬から5月上旬。雄花序の軸はほとんど無毛で多種とのよい区別点になる。生駒山で観察した個体は明らかな雌性先熟性を持っていた。
[果実]は開花した年の秋に熟す。堅果上部の表面にビロード状の毛を密生する。殻斗は鱗片状の総苞片がしっかりと覆っている